リストラされて良かったかも|リストラ体験談

私の勤めていた会社は阪神大震災の時にビルが潰れました。そのため再営業も難しく、女性社員は暫く自宅待機という事になりました。

以前からワンマンな社長でしたので、震災を機に人の心がわかる経営者になってくれることを願い連絡を待ちました。

震災から約1ヶ月ほど経ったある日会社の部長から来られる人だけ会社に集まるようにと指示が出ました。

私を含め数名の女子社員が集まりました。会社の再建が難しく人員整理をしなくてはいけないと言われました。

それは致し方ないことなので皆承知しました。誰に残ってもらうかは追って連絡するとの事でその日は解散しました。

事務社員の中では20代でしたが私が一番古く、それなりに会社に貢献してきたと思っていました。

一番重要な仕事も任されていましたし、何より他の女子は入って数ヶ月や1年ほどの人ばかりだったので、少なくとも私は残ると信じていました。

もちろん部長も私に辞められては困ると言われていたので。出勤出来る日が来れば続けるつもりでいました。

しかし蓋を開けてみれば、一番新人の子がただひとり残ったのです。それもリストラされる私たちには一向に連絡がないままに。

さすがに疑問に思い会社に電話しましたが、社長は全然取り合ってもくれません。毎回居留守を使うので、ある日突然他の女子社員と一緒に会社に出向きました。

なぜ新人だけが残ったのかの問に震災後社長さん大丈夫でしたかと一番に電話をくれたからと言うのです。何の仕事もできなくても、気を使う事さえできれば残れるんだ。その時そう思いました。

こんな人の元ではもう働けない。リストラされて良かったんだと心の底から思いました。

その後は後腐れない人材派遣会社に登録し、契約満了まで色んなところで働くことができました。

仕事ができるのは当然。そして気遣いが出来てこそ社会人なんだと肝に銘じて働くようになったきっかけのリストラでした。

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